「保障」と「補償」の違いって?それぞれの保険の意味や役割とは

言葉の違いと保険の役割

「保障」と「補償」はどちらも保険の世界ではよく使われる言葉です。この二つの言葉は同じ読みなだけでなく、意味も混同しやすく誤用もよく見られます。

言葉の違いや意味、民間保険と公的保険の役割について詳しく解説してきます。

言葉の違いと保険の役割

言葉の違いと保険の役割

保障には「ある状態がそこなわれることのないように保護し守ること」という意味があり、補償には「損失を補ってつぐなうこと」という意味があります。

保険の役割としては生活や事業で起こる死亡・病気・事故などのリスクに備えることが挙げられます。

大黒柱を失ったとしても生活水準を守っていく(保障)という意味もありますし、失ったものに対して補っていく(補償)という意味もあります。そのために、保険料を払っていくことになります。

 

損害保険は「補償」するもの

損害保険は「補償」するもの

他人に害を与えることで働く・生きていく・住む権利を失わせたり、もしくは所有物を壊したりした場合は、補償する責任もしくは法的に賠償する責任が生じます。

補償のうち、自分の不法行為により行うものを賠償と言います。補償・賠償の責任が生じた場合、保険がおりるようにかけておくのが損害保険の役割になります。

自動車保険は主に交通事故、火災保険は火事・水災、地震保険は地震という天災による自然災害に対して補償します。

 

また、賠償責任保険はまさに賠償するための保険です。実損を補てんする性格のため、二重三重に同じ種類の保険を払っていても、1つしかおりません。

なお労働災害が起きた場合、災害補償するために備えるのが労働者災害補償保険(労災保険)になり、これは政府運営の公的保険です。労働災害が起きた場合、本来は企業に補償責任が生じます。

例えば建設作業員は作業場から転落した場合、建設会社が労働者にかかる医療費を補償する責任が生じます。ただ大変な負担になるため、労災保険を払っていれば政府が肩代わりする仕組みになります。

 

生命保険は「保障」するもの

生命保険は「保障」するもの

賠償する責任は生じないが、もしもの時の備えを確保するのが生命保険になります。

死亡後必要なお金を保障するのが生命保険(死亡保険)、教育資金を保障するのが学資保険、老後の生活を保障するのが個人年金保険になります。

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2016.08.10

同じ死亡に対しても、事故事件性のある死に限定した損害保険より広い範囲でリスクに備えるものです。生命保険は基本的に加害者に対する求償はしませんし、複数社の保険(例えば死亡保険)に入っても保険はおります。

その分、損害保険より高く保険料がかかるのが一般的です。なお、老後の生活保障に関しては、公的年金・企業年金・確定拠出年金などもありますね。

公的な保険に関しては、失業中や育児介護休業中の生活を保障する雇用保険もあります。

 

両方を兼ねる第三分野の保険

両方を兼ねる第三分野の保険

生命保険を「第一分野の保険」、損害保険を「第二分野の保険」と呼ぶ場合があり、前者は生命保険会社が後者は損害保険会社が扱える保険となります。

これに対し、両者を兼ね備える「第三分野の保険」と呼ばれるものも存在し、生命保険会社・損害保険会社両者が扱えます。

病気になり主に入院中の生活を保障するのが医療保険、介護を続けるような生活を保障する介護保険があります。この2者はどちらかといえば生命保険会社の取り扱いが多い保険です。

保障の意味の他、医療費や介護費用を補償するものとも言えます。両者に対して、全国健康保険協会・健康保険組合・自治体が運営する公的な医療保険(いわゆる健康保険)・介護保険が存在し、上記2保険をこの公的保険を補完する位置づけになります。

自身や家族への傷害に対する傷害保険も存在しますが、こちらは主に損害保険会社が取り扱います。傷害保険は傷害を負った時の生活保障とも考えられますね。

 

なお、公的な健康保険・介護保険・損害保険には、保険会社が加害者に求償する仕組みがあることも知っておきましょう。

そういう意味では前者は補償の役割も持っています。

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