確定拠出年金(401k)の運用商品は何がある?元本保証の投資先もある!

税制メリットをうまく利用しよう

確定拠出年金(401k)と言うと、給付額が投資・運用の成果によって変わるというイメージが強いと思います。ただ、元本保証の投資先が無いわけではありません。

元本割れしてしまうんじゃ?と不安に思う方も多いと思いますが、商品を正確に理解すると意外な使い道も見えてきます。

元本保障の商品もある

元本保障の商品もある

確定拠出年金の投資先には、元本が保障される商品もあります。確定拠出年金を日本に根付かせるために、元本確保商品の提供義務を定めていたと言えます。

元本が保証される代表的なものは定期預金で、100%定期預金に投資することも可能です。必ずしもギャンブルになるわけではないのです。

その他、生命保険の積立年金保険、損害保険の積立傷害保険などもあります。将来の年金を確保するための保険なので、本来の保険の機能は果たしませんが、元本割れしないよう設計されている点では安心して投資できると言えるでしょう。

関連:確定拠出年金が節税になると言われるワケとは?保険料と所得控除額の計算も紹介!

 

元本確保型商品でも運用が厳しくなっている

元本確保型商品でも運用が厳しくなっている

しかし、元本確保型商品に運用する場合でも、運用環境は厳しくなってきています。

マイナス金利政策により、定期預金の金利がマイナスになることはないものの、金利収入での運用が見込めなくなってきていることに違いありません。

かといって株式投資信託のようなリスク商品も必ずしも上がり調子というわけではなく、景況に気をつけて投資商品を変更していかないと元本割れが起きてしまいます。

外国の株式や債券に投資するとなれば、為替にも気を配らないといけません。運用益をうまく上げている商品を選ぶことも大事になってくるでしょう。

 

実際によく投資されている商品は

実際によく投資されている商品は

実際には、拠出された資金の過半数にあたる6割が定期預金や保険のような元本確保型商品に流れていると言われています。

日本では元本割れに対するアレルギーが強いと考えられますし、特に企業型では加入者が積極的に確定拠出年金を選んでいるわけではありません。

平成28年5月の法改正で、企業型の確定拠出年金において元本確保型商品提供義務が廃止されました。これは、元本確保型以外の商品にももっと投資してもらおうという意図があります。

 

税制メリットをうまく利用しよう

税制メリットをうまく利用しよう

確定拠出年金に対して、国でも企業でもなく加入者が投資の責任を負うことにアレルギーがあるかもしれませんが、元本確保型商品だけに投資するのであればその点はあまり心配することはありません。

個人型に限定される話ですが、元本確保型商品に対する税制メリットは全額所得控除になります。定期預金の積立は所得控除になりませんし、保険に対しても生命保険と地震保険しか所得控除の対象にならず、しかも全額所得控除ではありません。

 

もし確定拠出年金の商品にある積立年金保険に投資すれば、通常の個人年金保険に比べて所得控除の枠が広がります。

また、元本確保型以外の商品に関しても全額所得控除のメリットはありますが、もう1つ運用益が非課税というメリットもあります。3万円投資して4万円になって譲渡した場合、通常は1万円の運用益に課税されますが確定拠出年金では課税されません。

運用益非課税の投資としてはNISAも考えられますが、資金を自由に引き出すことが出来るので、年金として利用する場合計画的にお金を管理することが求められます。

 

さらに年間120万円の投資上限枠もあるので、もっと多く投資したい場合は個人型確定拠出年金のほうがいいかもしれません。ただし、確定拠出年金は個別株に投資できず優待が見込めないというデメリットもあります。

元本確保型に投資している人も多いですし、投資する場合はしっかりと節税メリットを生かした活用を考えましょう。