テレビチューナーなどを開発しているピクセラ(PIXELA)がこのたび、WindowsやMac、Linuxでも動く事が出来るUSBドングル「PIX‐MT100」を三月下旬から発売します。
パソコンなどに接続しなくても電源さえあれば無線LAN(Wi-Fi)ルーターとして使えるという事で、ドングルとして売られていますが事実上モバイルルーターと同様の使い方が出来ます。
そもそもドングルとは
まずドングルという単語に聞きなじみが無い方も多いと思いますが、これはパソコンに接続して使う機器全般を指して使う俗語です。
今回ピクセラが販売するUSBドングルは、モバイル通信を利用できる無線モデムの一種でSIMカードをさして使う事で外出先でも通信が可能になる商品となっています。
ドコモの電波バンド対応のSIMフリー機
PIX-MT100は電波バンドB1、B3、B19とドコモの電波バンドに対応しているSIMフリー機種であり、マイクロSIMを搭載する事でドコモの電波で利用する事が出来ます。
150MbpsのLTE回線に対応しており、ドコモ系列のMVNOでも利用する事ができます。
特徴としてUSBドングル機能の他に無線LANアクセスポイント機能にも対応しており、モバイルバッテリーなどを使う事で野外でも利用できるというのがかなり便利です。
対応するOSはWindows、MAC、Linuxの三つで、シングルボードコンピューターで有名なラズベリーパイにも対応しています。
PIX-MT100創意工夫で楽しめる
PIX-MT100はモバイルルーターとしては少々使いにくいのは確かです。
価格は14,800円と現在売られているSIMフリールーターとしては安いですが、モバイルバッテリーなどで給電が他に必要と言う事で不便な部分も多くあります。
なので、基本的にはPCに接続して使うUSBドングルとしての機能がメインになるのですが、USB給電をうまく工夫したら面白い使い方が出来るというのも確かです。
例えば最近注目を集めている、開発者や電子工作向けシングルボードに搭載する事で、野外でもネット通信を使える機器を作る事も可能です。
既にラズベリーパイでネットラジオ環境を作っている方も居ますし、ラズベリーパイ自体も新機種でWi−FiとBluetoothに対応したので、うまく工夫したら面白いアイテムを作る事が出来るでしょう。
他にも車のカーチャージャーと組み合わせて車内用のモバイルルーターを作るのも面白いですし、スマホのUSBホスト機能を使って動かすという新しい使い方をしても良いかもしれません。
このように、創意工夫次第でいくらでも面白い商品として使えるガジェットであると言えます。
変わり種モバイルルーター
因みに他に変わり種のモバイルルーターとして、ワイモバイルが「Car Wi-Fi 404HW」という機種を提供しています。
これは車内専用のモバイルルーターという物で、シガーソケットに接続し起動する事でモバイルルーターとして使えるという機種です。
また、USB端子を備えているので、接続をする事でスマホの充電も同時に行えます。
価格は14,889円で親契約とのシェアプランでのみ利用できます。
もっと変わり種としては、AudiA3など一部の高級車には車自体にWi−Fiスポットを備える機能などがあります。
AudiA3の場合、回線はソフトバンクで月々400MBまでしか使えないので、本格的なWebプラウジングは難しいですが通信費は無料となっています。
今後もIoTが進むかも?
最近は時計からシャツなど、ありとあらゆる物をネットとつなげる動きが進んでいます。
こういった機能はIoTと呼ばれる思想に基づいています。
「全てのものがインターネットに」の思想の元、ネット通信機能を搭載する事で利便性を高めていこうという動きであり、今後もこの動きは進むと予想されます。
そうなると、PIX-MT100のような商品の必要性が今後も増えるていくでしょうね。