総務省がタックフォースを組み、大手キャリアに「実質0円の廃止」や「過剰なキャッシュバックの中止」「二年縛りの廃止」などを命令しました。
その結果二年縛りを廃止や0円携帯の廃止などが進んでいるのですが、これは逆に言うと「安価に携帯を購入できない」という事でもあります。
そこでタックフォースは格安回線や中古市場の活性化を目指すと述べています。
ここでは中古スマホを購入するときによく聞く「○○ロム」という用語について詳しく解説したいと思います。
白ロム=データが焼かれていない端末
まず、一番よく聞く単語として「白ロム」があります。
これは端的に言えば箱から出した状態、つまり端末に情報が書き込まれていない携帯の事を指します。
この用語の発祥は意外と古く、SIMカードが登場する以前からあります。
当時は端末に直接顧客情報を書き込むと使える方式だったので、端末に情報が書かれていない携帯の事を白ロムと呼んだのです。
現在はSIMカード方式が主流になり、SIMカードを抜くだけで顧客情報が抜けるので、SIMカードが無い状態の端末の事を白ロムと呼びます。
反対に契約情報が書かれている端末の事を「黒ロム」と呼びます
赤ロム=利用制限ありの端末
中古市場においては基本的に白ロムの売買が基本ですが、何らかの理由でキャリアから利用制限がかけられている端末が混ざっていることもあります。
この利用制限がかけられた端末を俗に「赤ロム」と呼びます。
利用制限は販売したキャリアがかける物で、理由としては月賦払いの途中で支払いが滞った滞納が多く、ほかにも利用者が盗難届けをだした場合や詐欺事件などに使われて警察が要請をかけた場合などがあります。
利用制限がかけられた場合、キャリアの通信が利用不可能になります。利用制限を解く方法はほぼなく、支払われていない残金をすべて払うということもできません。
また、場合によっては盗難品や詐欺事件などに使われた端末の場合もあるなど、非常にリスクが高くなっています。
赤ロムと言ってもWi-Fi運用はできるので、一部の店では赤ロムと明記して安価に売っていることもありますが、基本的におすすめはしません。
中古販売店の中には赤ロムであれば交換や返金をする赤ロム保証を行う店が多いですが、ネットオークションではそういった保証はなく、赤ロムを購入してしまったという被害も多く聞かれるので注意しましょう。
灰ロム=契約情報は書かれているが契約はない
白ロムと赤ロムに比べて殆ど聞かれることはありませんが、「灰ロム」というのもあります。
これは「契約情報は書かれているが契約は存在しない」というもので、電波はキャッチしますが通信を行うことはできません。
端末に直接書き込むタイプでは、この状態では契約できないのでキャリアに持ち込んで情報を消してもらうわけですが、電波を拾うので電波状況を確認する為に利用したり、回線情報を確認する必要があるゲームで利用する為など一部のマニアが利用していました。
SIMカード形式になって以降は解約時にSIMカードの廃棄を行うので基本的には灰ロムは存在しないのですが、端末ごと紛失したや電話やネットで解約してSIMカードは返却しないなどした場合、この灰ロムと同様の動きをするSIMカードが生まれます。
基本的に白ロムか赤ロムが出回っている
概ね4つの種類がありますが、現在のスマホ市場で出回っている物は基本的に「白ロム」か「赤ロム」のどちらかです。
一部のネットオークションや店舗では格安といえる値段で赤ロム端末を売っていることがありますが、赤ロムは非常にリスクが高いので基本的には購入せず白ロムを購入する事を心がけてください。
もし赤ロムが心配な方は、ネットオークションや個人取引ではなく赤ロム保証があるお店で購入しましょう。