以前はSONYの人気パソコンブランドであり、今は子会社化として独立したVAIO株式会社がこの度Windows 10 mobileを搭載したスマートフォン「VAIO Phone Biz」を販売する事を発表しました。
VAIOはかつて格安回線業者として有名な日本通信とコラボしてVAIO Phoneを発表したのですが、これが株価に影響をおよぼすほど大不評となった過去があります。
今回は一からVAIOの自社設計と言う事で、不評を打ち消すことができるか注目を集めています。
株価にまで影響がでた「VAIO Phone」
VAIO株式会社は過去にAndroid搭載のスマートフォンであるVAIO Phoneを発表しましたが、これが大きな批判を呼びました。
機体の仕様としてはミドルクラスで、特別なアプリなどは殆ど搭載されていないほぼそのままのAndroidである一方、5万というフラッグシップ並の価格で販売されたうえに設計自体も海外メーカーに丸投げで、ほぼ同じ仕様のスマホが海外で安価で売られている事が判明するなど擁護の仕様がない機種だったためです。
強いて上げられる独自機能としてはFMラジオが聞けると言うもがあったのですが、海外仕様のままなため国内では聞けない局があるというお粗末さでした。
VAIO Phoneの発表と同時に販売元である日本通信の株価が急落するなど、悪い意味で世間を騒がせたのですが、その後一年近時を経てこの度発表されたのがVAIO株式会社が一から設計した「VAIO Phone Biz」です。
Windows 10 Mobile搭載の「VAIO Phone Biz」
今回発表されたVAIO Phone Bizの最大の特徴はOSにWindows 10 mobileを導入したことです。
日本でも再注目され、ヤマダ電機やFREETEL(フリーテル)などが商品を発表しているWindows Phoneですが、VAIO Phoneは3GBのメモリと内蔵ストレージが16Gと他社に比べて高いスペックを持っています。
関連:FREETELのSIMフリースマホの速度や料金は?極や雅など高性能モデルがたくさん!
他にも目玉機能の一つであるContinuumに対応するなど、Windows mobileの機能を生かせる仕様になっています。
Continuumとは専用の機器を利用してディスプレイに映像を映し出し、あたかもPCのように利用できるという機能です。
こういったソフトはAndroidなどにもありますが、Continuumはディスプレイにキーボードやマウスを装着して使えると言う利点があります。
また、機種の品質もVAIOらしく作り込まれています。
アルミの削りだしボディに強化ガラスという高剛性の本体に、電波バンドは国内利用を前提にほぼ全国で使えるように対応していますし、デザリングなども当然可能です。
さらに生産後、国内工場で品質検査を行うVAIO伝統の「安曇野FINISH」も行われます。
問題はVAIO Phone Bizの価格と需要
今回発表されたVAIO Phone Bizはその名前の通りビジネス向けを全面に押し出しています。
そのためMicrosoft Officeとの連携や管理者による一括管理など、二代目のサブ機として会社が支給する業務分野に狙いを定めています。
しかし、これらの機能はAndroidやiPhoneでも利用できるので、どこまで差別化ができるかという問題がありますし、まだ価格は発表されていません。VAIO製品は高品質で価格が高いという特徴があるので、一回に大量に導入する業務分野でどこまで活躍ができるかという問題もあります。
4月販売であり価格もまだ公表されていないので今後どうなるかはわかりませんが、「VAIO Phone」の汚名返上が期待されたスマートフォンです。