自動車保険の任意保険には等級があります。「等級」と短く言われていますが、実際は「ノンフリート等級別料率制度」のことを言います。
自動車保険では9台以下の車の所有契約のことを「ノンフリート契約」というので、一般の人は自動車保険のノンフリート契約者となります。
等級は保険料を負担する計算を%で示すために使われます。今回は少し分かりにくい自動車保険の等級について詳しく紹介します。
等級が変わると割増引率の%が変わる!割引になる?
自動車保険の等級は1等級から20等級まであります。スタートは6等級からで、事故がなければ翌年は7等級に上がります。
割引率を見てみると1等級〜6等級は64%〜19%の割引になり、7等級〜20等級までは事故有りか無事故かで割引が変わります。
例として7等級の無事故なら30%割引、7等級の事故有なら20%割引となります。
これが8等級の無事故なら40%割引、事故有なら21%割引、20等級では無事故で63%割引、事故有で44%割引になります。等級と割引率については以下の表を参考にしてください。
等級 | 事故有り | 事故無し |
6等級 | 19% | 19% |
7等級 | 20% | 30% |
8等級 | 21% | 40% |
9等級 | 22% | 43% |
10等級 | 23% | 45% |
11等級 | 25% | 47% |
12等級 | 27% | 48% |
13等級 | 29% | 49% |
14等級 | 31% | 50% |
15等級 | 33% | 51% |
16等級 | 36% | 52% |
17等級 | 38% | 53% |
18等級 | 40% | 54% |
19等級 | 42% | 55% |
20等級 | 44% | 63% |
無事故、事故有で割引率に10%以上の差があります。これは無事故係数といって、事故をしても事故扱いとして届け出をしなければ、次の年も無事故として割引率が更新されます。ただし、事故届けをすれば割引が事故有対応になります。
しかし、自動車保険の任意保険はそもそも事故をした時のための保険なので、事故をしたのであればしっかり報告をして保険を適用してもらいましょう。
人身事故や接触事故なら報告
保険会社に報告するのは、保障が高い人身事故や相手の車を破損させた接触事故のケースに限りましょう。
自分が自宅の駐車場から出ようとして自宅の塀にぶつけた場合は、届け出しないで自分で修理工場に依頼した方が安くなります。
自動車保険の掛け金は事故有だと保険料が高くなるので注意しましょう。
また、一つ覚えておきたいのが自分や家族のケガはノーカウントで事故扱いになりません。他人や他人の物を破損した場合は3等級下がります。
このあたりも考慮して、ノーカウント事故扱いになるのであれば、あえて報告をして保険会社に判断してもらうことも必要です。
自動車保険には「搭乗者傷害保険」があるので、自分や家族の補償が受けられるケースがあります。怪我がひどいなら補償をもらった方が助かります。
盗難や飛び石の場合の等級は?
車が盗難に遇ってしまうと、等級としては1等級下がります。
また、飛び石でガラスが割れても1等級ダウンします。自分には問題がないケースでも等級が下がってしまう理由は補償があるからです。
補償があるということは、お金が保険会社から支払われることになるので、保険会社としては損をすることになります。つまり、補償をする代わりに等級が下がるということになります。
保険会社も営利目的なので、盗難や飛び石でも支払いがある場合は等級を下げる対応をします。
相手が悪く自分に過失がないケースでは?
自分に過失がない事故の場合の等級は下がりません。自分に過失がない例として、相手が任意保険に加入していないケースがあります。
この場合、自分の保険を使って自分の車を修理しても補償はされます。そして等級は下がりません。
ただし、相手の連絡先をきちんと保険会社に伝える必要があります。事故の時には相手の情報をきちんと確認しましょう。
まとめ
自動社保険には等級があり、等級は毎年更新されて割引率に影響します。自動車保険は事故有だと割引率が悪くなります。
事故の時には報告をすれば補償が受けられるので、しっかりと連絡をしましょう。
自動車保険を掛けていたことを忘れて補償を受けない人も多いので忘れずに連絡をしてみてください。