先日、アメリカではトランス脂肪酸を多く含む油を使った食品を、3年以内に廃止することを発表しました。
健康に害があるということですが、そもそもトランス脂肪酸とはどういったものなのでしょうか?
トランス脂肪酸が体にもらたす健康被害などを詳しく紹介しています。
トランス脂肪酸とは?私たちが良く使うものに含まれていた?
日本人のトランス脂肪酸の摂取量は低く、健康被害はそれほど無いということで、アメリカと同じ様に日本でもトランス脂肪酸の油脂を廃止するという可能性は低いでしょう。
しかし、トランス脂肪酸を含む食品は私たちの身近にあります。トランス脂肪酸がどういったものかを見ていきましょう。
トランス脂肪酸は動脈硬化を引き起こす?
トランス脂肪酸を一定量摂取してしまうと、体内で悪玉コレステロールが増えてしまいます。
「悪玉」という名前だけあって、体に悪い影響を与えてしまいます。血中に悪玉コレステロールが大量に増えることで、血管が硬くなります。
血管が硬くなってしまうと、動脈硬化を引き起こしたり、血液の流れが悪くなることから心筋梗塞や脳卒中といった危険な状態になることもあります。
トランス脂肪酸を含む食品
トランス脂肪酸を含む食品に「マーガリン」が挙げられます。
朝食のトーストに必ず塗って食べるという方もいると思いますが、そういった方はトランス脂肪酸を多く摂取している可能性があるので注意が必要です。
「パンにマーガリンを塗らないなんて考えられない!」という方は、代わりにバターをトーストに塗るようにしましょう。
他にもお菓子作りをする際に使用するショートニングにもトランス脂肪酸は含まれています。
たまにショートニングを使ってお菓子を作るくらいであれば、健康被害はほぼないと思いますが、毎日のようにトーストにマーガリンを塗って摂取している方は見直した方がいいかもしれません。
各国で規制されているトランス脂肪酸
体に良くないトランス脂肪酸ですが、実は既にトランス脂肪酸の規制措置を取っている国は数多くあります。
アメリカや中国、韓国ではトランス脂肪酸を食品に含む場合、どれくらいのトランス脂肪酸が含まれているのかを表示しなくてはいけません。
デンマークではトランス脂肪酸の含有量を規制をしたりと、既に様々な対策がされているのです。
つまりトランス脂肪酸は各国が共通して、「体に良くない脂肪酸」であると認識していることになります。
日本では認知度が低いですが、将来的に日本でも規制措置がされるかもしれませんね。
体に良い脂肪酸は?
トランス脂肪酸の様に体に良くない脂肪酸もあれば、体に良い脂肪酸もあります。それは「ココナッツオイル」です。
最近では雑誌やテレビで取り上げられたり、芸能人や海外セレブのミランダ・カーが使用していたりと、売り切れが続出したオイルです。
ココナッツオイルの主成分は中鎖脂肪酸というもので、摂取されると体内に溜まる事なく、すぐにエネルギーへと変換されます。
油を多く摂ると太ってしまうイメージがありますが、ココナッツオイルの油はすぐに燃焼されるのでお腹にたまることはありません。
ココナッツオイルを摂る事によって痩せたという方も多く、ダイエット効果のあるオイルとしても人気があります。
そして、ココナッツオイルに豊富に含まれる「ラウリン酸」という成分が身体の免疫力を高めてくれます。
ラウリン酸は母乳にも含まれている成分で、赤ちゃんの免疫力を高める効果があるとされています。
最近ではココナッツオイルが認知症(アルツハイマー)やエイズの治療に良い効果があるとされて、アメリカでは研究が進んでいます。
この際食事を健康的なものに見直し、使用している油をココナッツオイルに変えてみてはいかがでしょうか?