映画「言の葉の庭」を見た感想!雨の日の描写や短歌の内容がとてもキレイ!

言の葉の庭を見た感想

新海誠監督の新作「君の名は」が8/26に公開されますが、今回は新海誠さん作品である「言の葉の庭」のあらすじや感想を書いていこうと思います。

「秒速5センチメートル」の感想は以前書いたので、良かったらそちらも見てみてください。

関連:秒速5センチメートルのあらすじや感想!そこまで鬱展開のアニメじゃない?

言の葉の庭のあらすじ

言の葉の庭のあらすじ

画像:言の葉の庭

秒速5センチメートルは鬱展開のアニメと言われていますが、この「言の葉の庭」はハッピーエンドを迎えるので、見終わった後に嫌な気分になることはありません。

主人公は高校1年生の孝雄(タカオ)で、靴職人になることを夢見ています。高校生とは思えない程落ち着いていて、大人びた性格です。

そんなタカオは雨の日の1限は必ずサボり、公園で靴のデザインを考えるのが習慣となっていますが、ある日タカオが公園に行くと一人の女性がビールを飲んでいます。

その女性はこの作品のヒロイン雪野(ユキノ)で、タカオに対して『雷神(なるかみ)の少し響(とよ)みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ』という短歌を残していきます。

雨の日にしか会えないタカオとユキノですが、徐々にお互いの事を知っていきながら好きになるのです。

 

言の葉の庭を見た感想

言の葉の庭を見た感想

画像:言の葉の庭

言の葉の庭は雨の描写がかなり多いのですが、それがめちゃくちゃ綺麗なんですよね。

雨の描写にも種類があって、曇り空から降る雨やドシャ降りの雨、最後のシーンでは雨雲の隙間から太陽の光が差し込み幻想的な描写となっています。

 

また、この作品では短歌が重要な役割を果たします。

最初にユキノが読んだ『雷神の 少し響みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ』という短歌ですが、現代語にすると「雷の音がかすかに響く 空も曇って雨が降ってこないかな そうれすればあなたが此処に留まってくれるのに」という内容になります。

これは万葉集に収録されている短歌で、現代にも通ずる恋心や人の気持ちが表現されています。

短歌を贈られた相手は返し歌を詠むのが決まりとなっていますが、タカオは返り歌である『鳴る神の 少し響みて 降らずとも 我は留まらん 妹し留めば』を詠みます。現代語にすると「雷の音が少し響いて雨が降らなくても 私は此処に留まりますよ あなたが留めてくれるのなら」という内容になります。

1000年も前にこのやり取りがされていたって素敵ですよね。

 

「言の葉の庭」の最後のシーンを見てみると、結局二人は付き合うことなく遠くに離れてしまったかの様な終わりですが、小説版では二人のその後が描かれ、20歳になったタカオがユキノと再開するそうです。

言の葉の庭を見終わってなんだかモヤモヤしていた方は小説を見てみるのも良いかもしれません。

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主題歌の「rain」と共に映像が流れていくシーンや最後の雪のシーンなど、新海誠さんの作品はとにかく映像が綺麗です。

ちなみに、タカオとユキノが出会う場所は新宿御苑が舞台となっているので、聖地を訪れてみるのも良いかもしれません。

最近公開された「君の名は。」の感想も書いているので、そちらも是非どうぞ。

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