映画「桐島、部活やめるってよ」の簡単なあらすじや感想 おすすめの青春映画!

「桐島、部活やめるってよ」を見た感想

huluで「桐島、部活やめるってよ」の映画が配信されていたので見てみました。

「桐島、部活やめるってよ」のあらすじや個人的な感想です。Huluでの配信は2016年5/16までとなっています。

「桐島、部活やめるってよ」の簡単なあらすじ

「桐島、部活やめるってよ」の簡単なあらすじ

「桐島、部活やめるってよ」は最近の作品で2012年に公開されています。原作は直木賞作家の朝井リョウさんが2010年に書いた小説です。

珍しいタイトルなので小説や映画を見た事が無くても、この作品名を知っている方は多いかもしれませんね。

 

桐島、部活やめるってよのタイトルにもある「桐島」ですが、彼はバレー部のエースで多くの生徒から尊敬されている人物です。

女子からはモテますし、バレー部ではキャプテンを務め県選抜に選ばれたりもしています。

何でも出来る桐島ですが、ある日いきなりバレー部を辞めてしまい、その桐島を中心に生徒が振り回される展開になります。

 

桐島、部活やめるってよでは、物語の中心である桐島が最後まで登場しません。

僕も「桐島が最後まで登場しない」という前提情報は知っていて、最後の最後に桐島が登場するのかな?なんて思っていましたが、物語を通して「桐島」という人物は登場しませんでした。

この作品は「物語の中心である桐島が一度も登場しない(姿を見せない)」ので、元々映像化するのが難しいと言われていた作品ですが、桐島が登場しなくても生徒の口から口へと桐島の情報が伝えられていき、多くの生徒を巻き込んでいく展開になっています。

ありふれた時間が校舎に流れる「金曜日」の放課後。1つだけ昨日迄と違ったのは、学校内の誰もが認める“スター”桐島の退部のニュースが校内を駆け巡った事。連絡がとれずその理由を知らされぬまま、退部に大きな影響を受けるバレーボール部の部員達はもちろん、桐島と同様に学校内ヒエラルキーの“上”に属する生徒達、そして直接的には桐島と関係のない“下”に属する生徒まで、あらゆる部活、クラスの人間関係が静かに変化していく。そんな中、桐島に一番遠い存在だった“下”に属する映画部前田が動きだす。

これ以降は映画を見て感じた感想を書いていくので、ネタバレが嫌な方は注意してください。

 

「桐島、部活やめるってよ」を見た感想

「桐島、部活やめるってよ」を見た感想

学生の時にこんなことあったなー、女子って怖いなーというシーンがいくつかありましたが、他にも色々と感じる事がありました。

 

映画部の扱いが酷

学園物語ということもあって色々な部活動が登場しますが、映画部の受ける対応が色々とヒドいです。

映画部の部室は剣道部の更衣室の横の狭いスペースだったり、映画を撮る場所もなく撮影場所をやっと確保したと思ったらことごとく邪魔されてしまいます。

体育館で行われた学年集会(?)でも、映画部が作った作品タイトル『君よ拭け僕の熱い涙を』を読み上げる際に進行役の女子生徒が吹き出したりと、結構酷い扱いを受けています。

文化部よりも運動部が人気だったりモテたりしますが、現実の学校内にある様な格差やヒエラルキーがリアルに表現されていました。

 

引退しない野球部キャプテンの演技が良い

夏の大会が終わっても中々引退しない野球部のキャプテンですが、ドラフトのスカウトが来るかもしれないと素振りをして練習にも出続けています。

めちゃくちゃ素朴な雰囲気の先輩で、ドラフトからスカウトが来る事は無いのが自分が一番分かっていると思うんですよね。それでも諦めずに努力し続ける姿はかなりカッコいいです。

それにしても演技が上手で良いキャラでしたね。

 

文科系、体育系も関係ない

部活動の青春というと体育会系の部活zのイメージが強いですが、文科系の部活も主役になって輝ける瞬間があるんですよね。

最後のシーンでは、吹奏楽部の演奏がBGMになって壮大なクライマックスになっていきます。

 

キャストが豪華!

神木隆之介、橋下愛、東出昌大、山本美月、松岡茉優など人気の若手俳優が多く出演しています。

撮影された時期に丁度高校生だった出演者も多くいるので、違和感無く見る事が出来ます。

 

言葉で表現するのが難しい映画

言葉で表現するのが難しい映画

この映画の感想を言葉に表すのが難しくて上手に表現出来ないのですが、人間は肩書きに弱いなーと感じました。

バレー部のエースでキャプテンの桐島が部活を辞めるというのは確かに驚きですが、バレー部を辞めても「桐島」という人間に変わりはありません。

映画を見ていた感じたのは、桐島そのものというよりも「バレー部のキャプテンでエースの桐島」が憧れの的であって、バレー部を辞めた桐島には何も魅力が無いかの様に感じました。

これは映画だけではなく現実世界にも言えることで、その人の本質よりも○○という肩書きに左右されがちな人が多い様な気がします。

 

最後の屋上のシーンで「将来は映画監督ですか?」という問いに対して「無理かな・・・」というやり取りがありましたが、このシーンが一番心震えました。

高校生って多感で、精神的に大人に近づいていく時期だと思うのですが、漠然とした将来の不安だったり、部活や恋愛、受験に友達との関係など、色々な事に不安や悩みを抱えている時期でもあります。

「今やっている事に意味があるのか?」という漠然とした悩みや疑問に対して、「悩まずがむしゃらにやることが大事」というメッセージを感じました。

 

今現在、青春を謳歌している高校生がこの映画を見るよりも、大人が見た方が良い映画だなと感じます。

「意味が無いと思ってた事にも意味があった」とか「バカばっかりやってたけど今では良い思い出」と懐かしむ事ができる作品だと思うので、是非見てみて下さい!