東野圭吾のおすすめのミステリー小説を簡単なあらすじと共にランキング形式で紹介しています。
東野圭吾のおすすめガリレオシリーズは別の記事で紹介しているので、こちらも合わせてどうぞ。
5位:「秘密」
妻と娘が事故にあって、妻の肉体は死んでしまうがその精神は生き残った娘に乗り移るという内容の小説です。
娘の脳と精神が妻であるという設定が当時は斬新に感じました。
そして、娘が大人になりつつ父親の対応が難しくなっていくところがなんとも歯がゆいです。
そしてラストも感動を呼ぶので是非読んでいただきたい作品。ミステリーでもあり、ファンタジーのような感覚をもつ東野圭吾の初期の代表的な作品です。
4位:「手紙」
弟のために事件を起こして刑務所に入った兄と、兄のことを思いながら犯罪者の親族ということでどこに行ってもうまくいかず、人生に疑問を感じている弟の物語です。
兄の刑務所からの手紙がいつの間にか一方通行になったり、弟のよき理解者でもある彼女が出てきた時には、なんていい子なんだと小説を読みながら感動してしまいました。
弟の気持ちもよく描写されていて、もし実在する事件であれば、自分のためとはいえ、罪を犯した兄を許すことができないのは理解が出来ます。
しかし、弟も前述の恋人と結婚することでまた兄への思いを整理でしていくのですが、その心の移り変わりの過程を小説で読み出すと止まりません。
最後に弟から兄へのメッセージがありますが感動ものです。
3位:「容疑者Xの献身」
テレビや映画でもおなじみのガリレオシリーズの代表作。わたしはガリレオシリーズではこの作品が一番好きです。
主役である湯川教授の大学時代の友人でもありライバルでもあった人物のキャラクター設定が非常によくできています。
このキャラクターと湯川教授との頭脳戦はすばらしく面白いところ。
また、ミステリーとはいえ心のこもる家族とのやりとり、やるせない殺人という側面も絡んでおり非常に面白い作品です。
ガリレオシリーズには他にも長編で「聖女の救済」「真夏の方程式」もありますが、私はこの作品が最も好きです。
2位:「変身」
交通事故にあった主人公がやむを得ず、世界初の脳移植手術に挑戦します。
この脳手術そのものは成功しましたが、徐々にドナーの脳の人格に変化していくのです。
ドナーの脳に乗っ取られながらも主人公はドナーをつきとめようと必死で探します。
東野圭吾は医療に強い方ですが、このテーマの小説は非常に事実に近いのではないかと思わせる面白さです。
医療関係者がこの小説を読んでも、いろいろな疑問を感じてくれるはずです。
医療やDNAといったテーマで難しい様に感じますが、どんな方でも十分楽しめる作品です。
1位:「白夜行」
東野圭吾のシリーズでもかなりの長編小説です。
白夜行に類似する作品としては続編ともとれる「幻夜」という作品があり、セットで呼んでも良いのですが、いずれも長編なので覚悟をもって一気に読み切ったほうがいいかもしれません。
白夜行の内容ですが、幼いころにちょっとした過ちで殺人を犯してしまった少年と少女の逃避行ともとれる物語です。
しかし、初恋の少女を助けるために過って父親を殺してしまった少女をかばい、逆に少年をかばうために母親を殺してしまった少女といういかにも複雑な設定です。
20年近くの少年少女の成長と愛、微妙な触れ合いを描き切るところが、さすが東野圭吾としかいいようがありません。
この少年少女に理解を示しながらも長い間、追い続ける刑事の執念などもサイドに描かれていて、長編ですがとにかく引き込まれて一気に読めてしまいます。
前述の幻夜もセットで読めば、東野圭吾のファンに間違いなくなってしまいます。